Drifter

私は大学の学部時代、竹内まりやさんや杉真理さんを輩出した音楽サークルに所属していました。星の数ほどある音楽系団体のなかからこのサークルを選んだ理由は、先輩方の演奏技術がとても高かったのと、音楽に詳しい先輩が多かったからです。まるで日本中の音楽マニアを集めたかのような(と入学当初の僕には思えた)環境に身を置き、中学時代からバンドを組んでいっぱしの音楽ファンを気取っていた自分の「聴き方」は完全にリセットされました。プロデューサーやスタジオ・ミュージシャン、それにアレンジャーの名前で音楽を聴くことを憶えたのも学部時代のことだし、自分だけでは決して手を伸ばすことがなかったさまざまなジャンルの音楽に接することができたのもこのサークルのおかげです。結果的に人よりも長く(かなり長く)大学に残ることになりましたが、『アメリカ音楽史』は学生時代の音楽活動抜きには語れない書物です。慶応大学リアル・マッコイズの仲間に最大限の感謝を捧げます。